濱田諭法律事務所のブログ

2018/08/23

不動産取引に関する近時の判例(備忘)

 浜田です。

 今日は某所で宅建業者の方と一緒に「判例トラブル解説」DVDなるものを視聴してきたのですが、基本の確認が出来て非常に良かったのです。

 紹介されていたケースのベースになっていた判例を備忘のために記載しておきます。

1.がけ条例に関する説明義務違反 東京地裁 平成28年11月18日判決

 関連判例  東京地裁 平成23年4月20日判決

2.消費者契約法第4条第2項に基づき不動産売買契約の取消しが認められた事例

 名古屋地裁 平成12年12月20日判決

 関連判例 東京地裁 平成24年3月27日判決 東京地裁 平成18年8月30日判決

3.宅建業者の行った建物明渡交渉が弁護士法72条違反と判断された事例

 大阪高裁 平成28年12月4日判決

 関連判例 東京地裁 平成26年6月13日判決(結論 否定)

4.売主が過去の集中豪雨に基づいて土地が浸水した事実を説明しなかったことが説明義務違反として損害賠償請求が認められた事例

 名古屋地裁 平成28年1月21日判決

 関連判例 東京地裁 平成19年10月30日判決(結論 否定)

 

 

 


2018/08/22

鹿児島県不動産コンサルティング協会で研修講師をしてきました。

浜田です。去る平成30年7月21日、鹿児島県不動産コンサルティング協会における研修会で当事務所の池宮弁護士と共に講師を担当してきました。

 テーマは「知らないと困る!建物状況調査(インスペクション)への実務対応〜重説・契約書作成上の留意点について」です。

 今年の4月12日に宮崎県不動産コンサルティング協会の研修会でも同じテーマの研修で講師を務めたのですが、同研修会をご覧になっていた鹿児島県のコンサル協会の会長が鹿児島での同じテーマで研修会の講師をお願いしたいとのことでご依頼を頂き今回の研修会講師をすることになったものです。

 前回の宮崎県コンサル協会の研修会は私1人で講師を担当したのですが、今回は当事務所の池宮弁護士と2人で担当しました。

 研修会の内容についてですが、平成30年4月1日に施行された宅建業法の改正法、インスペクション(建物状況調査)周りの改正部分について解説をするものです。

 内容は大きく

.ぅ鵐好撻ションが業法に取り入れられた背景

▲ぅ鵐好撻ションを実施するメリット

実務対応―媒介契約時

ぜ駄蛎弍―重要事項説明時

ゼ駄蛎弍―売買契約締結時

です。

 池宮弁護士が 銑を担当し私 浜田がきイ伴講者の皆様からの質疑応答の対応をいたしました。

 今回の研修会で受講者の方から出た質問で重要だと思ったものは中古住宅からの売主からとった告知書とインスペクション報告書の両方が存在する場合にどのように対応するのか?というものです。

 告知書を取る時期が早くその後にインスペクションを行った場合、売主の建物状況についての認識(それを記載した告知書の内容)とインスペクションの結果との間に齟齬(食い違い)が生じる可能性があります。

 その場合、告知書を修正してインスペクションの内容に合わせる必要があるのかという趣旨の質問だったのですが、私の方からは以下のように回答しました。

「告知書の記載はあくまでも告知書記載当時の中古住宅所有者の認識を記載するものであり、専門家と同程度の正確性を要するものではありません。売買目的物件である中古住宅について可能な限り正確な状態を知りたいからこそインスペクションを行うのであり告知書とインスペクションの結果が食い違っているからといって売主が責任を負わされるものでもありませんので告知書を修正したり差し替えたりするまでの必要はないと思います。」

 受講者の質問の部分に限らずインスペクションが導入された後に様々な疑問や問題点が出てくるのは避けられないと思います。

 インスペクション周りの改正は中古住宅の売主、買主、売買に関わる仲介業者、インスペクション実施業者の全ての当事者に影響のある改正だと思いますのでまずは基本的な知識を身に付けて頂き、まずは改正法が要求されている水準の対応をして、それでも不安があったり問題が生じたりした場合には弁護士に相談して頂くのが良いのではないかと思います。